
切土法面の排水は、法面の安定性を維持するために不可欠な要素です。
1級土木施工管理技士の第二次検定では、この「切土法面排水」に関する問題が頻繁に出題されます。
試験対策はもちろん、実際の現場においても非常に重要な知識となります。
この記事では、過去問を参考に、切土法面排水の重要ポイントを分かりやすく解説します。
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✅ この記事を書いている人
所持資格 | 特記事項 |
1級土木施工管理技士 | 一発合格(2級受験時も一発合格) |
1級造園施工管理技士 | 一発合格(2級受験時も一発合格) |
建設業経理士2級 | 一発合格 |
測量士補 etc | 一発合格 |
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🔸 切土法面排水の基本

切土法面排水とは、降雨や地下水などが原因で切土法面に流れ込む水を適切に処理し、法面の安定性を確保するための排水のことです。
適切な排水を行うことで、法面の崩壊や土砂の流出を防ぎます。
切土法面は、自然の地形を人工的に切り開いたものであるため、降雨や地下水の影響を受けやすく、適切な排水対策を講じなければ、法面の安定性が損なわれる可能性があります。
切土法面排水でありがちな失敗談

「とりあえず排水溝を作っておけば大丈夫だろう」と安易に考えていませんか?
排水溝の勾配が不適切で水が溜まってしまい、法面を軟弱化させてしまうケースは少なくありません。
また、湧水があるにもかかわらず、適切な排水処理を行わないと、法面崩壊を引き起こす可能性もあります。
実際の現場では、予期せぬ降雨や地下水の影響を受けることもあり、常に状況を把握し、臨機応変に対応することが求められます。
ここでは、1級土木施工管理技士第二次検定で出題された過去問を分析し、解説します。
📌 問題(1級土木施工管理技士 第二次検定 )

切土法面排水に関する以下の(1),(2)の項目について、それぞれ一つずつ記述してください。
(1) 切土法面排水の目的
(2) 切土法面施工時における排水処理の留意点
解答例
項目 | 解答例 | 解説 |
(1) 切土法面排水の目的 | ・降雨や融雪によって地山から発生する流水による法面の侵食を防止する。 ・雨水や湧水などが工事区域内に侵入し、法面土砂が流出するのを防ぐ。 ・雨水などが切土部に浸み込まないように、速やかな表面排水を促進する。 ・集中豪雨などの雨水の影響による法面侵食や崩壊を防止する。 ・周辺地域から浸透してくる地下水や地下水位の上昇による法面や構造物基礎の軟弱化を防止する。 | 切土法面排水の目的は、法面の安定性を確保し、災害を未然に防ぐことにあります。降雨や地下水の影響を最小限に抑え、法面の崩壊や土砂の流出を防止するためには、適切な排水計画と施工が不可欠です。 |
(2) 切土法面施工時における排水処理の留意点 | ・法肩に沿って排水溝を設け、掘削エリアへの水の侵入を防止する。 ・切土面の凹凸や不陸を整え、雨水などが滞留しないようにする。 ・法肩排水溝、小段排水溝を設け、速やかに縦排水溝へと水を流し、法尻へと排水する。 ・法面内に湧水が見られる場合には、水平排水孔を設け、迅速に排水する。 ・切土と盛土の境界にはトレンチを設け、雨水などが盛土部へ流入するのを防ぐ。 | 切土法面施工時の排水処理では、水の浸入を防ぎ、速やかに排水することが重要です。法肩排水溝や小段排水溝、縦排水溝などを適切に配置し、法面内に水が溜まらないようにします。湧水がある場合は、水平排水孔などで集中的に排水する必要があります。 |
まとめ

✅ 切土法面排水は、法面を安定させる上で極めて重要!
✅ 排水の目的を理解し、現場に適した計画を立てましょう!
✅ 施工時には、水の浸入を防ぎ、迅速な排水を徹底しましょう!
✅ 定期的な点検と維持管理も忘れずに行いましょう!
次回の過去問解説記事では、盛土法面排水の施工管理について詳しく解説します。
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