🔹 はじめに

コンクリート構造物の施工では、打継目(うちつぎめ) の管理が非常に重要です。
適切に処理されていないと、コンクリートが一体化せずに強度不足や耐久性の低下を引き起こす原因となります。
特に1級土木施工管理技士の第二次検定では、「打継目の施工管理」についての記述問題が頻出!
本記事では、実際の過去問を使って試験対策をしながら、施工現場での実務にも活かせるポイントを解説します。
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✅ この記事を書いている人
所持資格 | 特記事項 |
---|---|
1級土木施工管理技士 | 一発合格(2級受験時も一発合格) |
1級造園施工管理技士 | 一発合格(2級受験時も一発合格) |
建設業経理士2級 | 一発合格 |
測量士補 etc | 一発合格 |
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🔹 そもそも「打継目」って何?

コンクリートを一度に打設できれば理想的ですが、大規模な構造物や現場の制約によって、一度にすべてを打設するのが難しいこともあります。
そこで発生するのが「打継目」です。
🔸 打継目を適切に管理しないとどうなる?
✅ 強度不足 → コンクリート同士がうまく一体化せず、構造的な弱点になる。
✅ ひび割れ → 打継目が脆弱な部分になると、ひび割れの発生リスクが高まる。
✅ 水密性の低下 → ひび割れが原因で水が浸入し、鉄筋の腐食につながることも。
「コンクリートはただ固まるだけだから大丈夫」と思いがちですが、適切な施工がされていないと、強度や耐久性に大きな影響を及ぼすのが打継目です。
🔹 ここでちょっと無駄話

打継目の管理が甘いとどうなるのか?
コンクリートの一体化が不十分だったせいで大問題になることがあります。
ある現場で、打継目処理が適当だったために、「後からボロボロ壊れやすい層ができてしまった」というケースがありました。
現場では「まぁ大丈夫っしょ」と楽観視されがちですが、数年後に問題が発覚し、補修工事に大きなコストがかかることもあります。
試験では記述問題として出題されますが、実務でも超重要なポイントなので、しっかり押さえておきましょう!
🔹 過去問に挑戦!

それでは、実際の試験問題を見てみましょう。
📌 問題(1級土木施工管理技士 第二次検定 過去問)
コンクリート打継目における施工上の留意事項として、以下の2つの項目について、それぞれ1つ 記述しなさい。
- 打継目を設ける位置
- 水平打継目の表面処理
🔹 解説
試験では、簡潔に施工の留意点を記述する力が求められます。
以下、発生する問題と防止策を整理して解説します。
項目 | 施工上の留意事項 |
---|---|
(1) 打継目を設ける位置 | - 出来るだけせん断力の小さい位置を選定する。 - 温度変化や乾燥収縮の影響を受けにくい位置に設ける。 - 引張力が大きく作用する部分ではなく、圧縮力が作用する部分を選ぶ。 |
(2) 水平打継目の表面処理 | - コンクリート表面のレイタンスを取り除く。 - ワイヤブラシや高圧水を用いて、表面処理を行う。 - 適切な吸水処理を行い、余分な水は除去する。 - 表面の凹凸を適度に残し、新しいコンクリートとの一体化を促進する。 |
🔹 まとめ

✅ 打継目の位置選定は、せん断力や温度変化の影響を考慮する!
✅ 引張力が作用する部分ではなく、圧縮力が作用する部分に設ける!
✅ 水平打継目の表面はレイタンスを除去し、適切な処理を行う!
✅ 施工管理のポイントを押さえることで、試験の記述対策だけでなく、実務でも活かせる!
試験では、「具体的な施工方法」を簡潔に記述できるかがポイントになります。
ただ暗記するだけでなく、「なぜこの処理が必要なのか?」を考えながら学ぶと、試験にも実務にも役立ちます!
今後も、1級土木施工管理技士試験の過去問解説をアップしていきます!
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